2014年06月25日

あゆみん@LILIUM

このお芝居では、なんと言ってもファルスどぅ(工藤遥)と、
キャメリアかななんこと中西香菜が大いに評価をあげました。
そういう声は多く、わたくしもそれにはまったく異論はありません。

だがもう一人、こんなに出来るのかと感じたメンバーがいます。
それは、チェリーだーちゃんこと石田亜佑美です。

パンフレットで末満さんにも褒められていましたが、
非常に勘のいい芝居をしているように見えます。
勘のよさが見ているこちらにも伝わってくるような芝居なのです。
「ごがくゆう」のときにも、ああこの人は芝居心があるなと感じたものでした。
「演技力」があるとかないとかじゃないんだなあ。

今回のリリウムでは、その天性の勘のよさに加え、
口跡が非常に綺麗で動きのきびきびした演技になっていました。
狂言回しの役割の大きな部分を担っていたのは、その能力故でしょう。
劇中歌でもとても重要な位置を占めていましたしね。
台詞でも歌でも、声が綺麗によく通るようになったのが大きい。

春ツアー、LILIUMと、娘。で一番大きな進化をとげたのは、あゆみんかもしれません。
posted by koke.N at 17:20 | Comment(0) | モーニング娘。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月24日

リリーはなぜ不死となったのか

ネタバレ中のネタバレなので、今まで書かなかったけど、
これな。

まず、ちょっとメタ的な解釈。
わたしは観劇後の飲み会で口にしてヲタもだちに感心してもらいましたが、
tweetやブログで同じような解釈をしている人が複数いらっしゃいました。

リリーは「ファルス=ソフィ」の呪いから救いたかっただけと称して、
イニシアチブを使って仲間たちを大量殺戮してしまいました。皆殺しですよ。
自分も死ぬつもりだった……ってそれは無理心中でしょうがっ!

ファルスは自分の花園の少女たちが不死であるかどうか確かめるために、
一度殺してみるということをしてのけました。そして、誰も生き返らなかった。
つまりファルスは自分の欲望のままに、他者の命を弄んだわけです。
一方、リリーの行為はファルスに対する怒りからのものではあるのですが、
よくよく考えてみると、自身の欲求しか満足させてないのですね。
少女らしい潔癖さ故かもしれませんが、仲間を道連れにしてしまったのです。

不死は、命を弄んだことへの劫罰だという解釈。



次は作品世界の設定に基づく解釈。
「LILIUM」は「LILIUM」の表面に出ている設定だけで成立する世界ですが、
「TRUMP」の設定が生きていると考えると、いろいろな解釈が成り立ちます。

「LILIUM」でファルス=ソフィはTRUMP=true of vampと呼ばれています。
スノウが台詞で説明している、真の吸血種、始まりの吸血種ですね。
しかし、「TRUMP」の作中ではソフィは忌み嫌われるダンピールで、
真のTRUMPであるクラウスが愛したアレンの子孫であるが故にその血を愛され、
望んでないのにもかかわらず、不老不死とされてしまったのです。

だから、実際はソフィはTRUMPではありません。始まりの吸血種ではないし、
噛むことで他のvampに不老不死を与える力も持っていないのです。
また、真のTRUMPはすべてのvampのイニシアチブを掌握しているはずですが、
「LILIUM」でファルスは、噛むことによってイニシアチブを握っていたようです。
しかも、作中で明示的に語られるスノウとリリーについてもさることながら、
キャメリアに対しても不完全なイニシアチブとなっていた節があります。

ソフィがファルス(false=偽の、擬似的な)と名乗った理由であるのかもしれません。

スノウは、800年以上ファルスの血を摂取したが故に自分たちはファルスに同化していると言いました。
イニシアチブが同じヒエラルヒーにあると証明しました。しかし、スノウは不死ではありませんでした。
一方、リリーはファルスのイニシアチブを取る場面があり、ヒエラルヒーが上であることを示しました。
そして、ラストで明らかにされるように、不死であったのです。

ここで解釈が二つあります。

一つは、リリーの不老不死は血液製剤ウルによるものではなく、元々備わっていたのではないか。
つまり、リリーは自覚はなかったものの、真のTRUMPだったという考え方です。

もう一つ。
クラウスの血はソフィをTRUMPにすることは出来なかったが、お薬(ウル)を通じてリリーをTRUMPにした。
つまりリリーは元々TRUMPではないが、TRUMPになりうる“純血種”であったという考え方です。

まあ、分かりませんけどね。リリーも単に不老不死なだけで、TRUMPじゃないかもしれないし。
posted by koke.N at 14:31 | Comment(0) | 鞘師里保 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月23日

服従問題

LILIUMの台詞のはなし。

わたしが見たときには既に改変されていたのですが、
マリーゴールドがリリーに向かって「わたしはあなたを服従したい」
という台詞があったらしく、「変だよな」とあちこちの声。

確かに「あなたを服従させたい」か「あなたに服従したい」が、
胸にストンとくることばづかいでしょうか。
だけど、なんだかこれ、マリーゴールドの狂気を表すには、
やや物足りない台詞・表現ではあります。

マリーゴールドのリリーに対する心情を想像すると、
「あなたに服従させられたい(あなたの心をそのように動かしたい)」
というようなものではないかと思います。
この粘着質などろっとした感じは、なかなか台詞になりにくい。

話はそれますが、
だからマリーゴールドはリリーを噛む(=イニシアチブを握る)ことを
ファルスに邪魔されてよかったんじゃないですかね。
リリーのイニシアチブを掌握しても満たされなかったんじゃないかなあ?

結局、決定版は「わたしはあなたを独り占めにしたい」。
日本語としては正しいが、マリーゴールドらしい凄みは減じていますね。
posted by koke.N at 15:00 | Comment(0) | ハロー!プロジェクト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

あやちょBravo!@LILIUM


今回のLILIUM少女純潔歌劇で予想を超えて凄かったのは、
くどぅはもちろんのこと、もう一人の男役・中西かななんですが、
個人的にはあやちょ先生こと和田彩花さんも超えてきた人でした。

あやちょが最近歌ウマになってきたことは認識していましたが、
今回はスタッフワークの素晴らしさも相俟って、いい歌貰ってます。
「幻想眩惑イノセンス」は彼女の声あっての曲と言っていい。
里保ちゃん・めいめいと歌う「true of vamp」は圧巻。
三人の声質の違いが、素晴らしいmarriageとなったのではないでしょうか。

芝居も凄いの!
淡々と冷静な声でリリーに対するスノウの芝居に、ぞくりと来ました。
「なに?」「忠告したはずよ」……
これは、この一座ではあやちょにしか出来ないよなあ。

前半の冷静で醒めきったスノウ、リリーに真相を仄めかすスノウ、
ファルスを恐れるスノウ、怯えるスノウ、そして……。
「ねえリリー、覚えてる? あたしたちは800年前、親友だったのよ」

誰とも共有できない、知る者としての悲しみ。
死への恐れと、それに屈服したことへの悔悟。
あるいはファルスを憎んでいたかもしれないが、
彼の永遠の孤独に対しては同情していたかもしれない。

あやちょの美貌とあの声あっての役ではあるのだけど、
ここまで見事に演じきったことに感銘を覚えます。
リリーに対して(心ならずも)冷たい声で対するスノウ、
それを演ずるあやちょが心に刺さってきましたよ。
そこに居るだけでシーンが成り立ってしまう(そういう演出ですが)、
そんなあやちょにいたく感動しましたし、スノウが愛しくてなりませんでした。

あやちょって、本当に美しい。
posted by koke.N at 00:24 | Comment(0) | ハロー!プロジェクト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月17日

工藤遥@LILIUM

今週末に大阪公演があります。
ネタバレ含みます。






今までわたしが評価したことのなかった工藤が、
今回の芝居のMVPであることは間違いないと思います。

前半のチャラいファルス、謎解きのときのいけ好かないファルス、
リリーの“虐殺”に為すすべないソフィ・アンダーソン、
そして「それこそ永遠に」と呟いて去るソフィ……。
よく演じ分けて、非常に見事でした。
「共同幻想ユートピア」の工藤もいいんだよなあ。
上手いというほどのことはないんですが、
あの歌の哀しい恍惚感をよく表現していると思います。

今までわたしが、どうしてもよい評価のできなかった台詞まわし、
口跡の悪さやリズムの悪さがなくなって、いい感じでした。
所作にふわふわ頼りないところはありましたが、
少なくともLILIUMにおいては、大して瑕にはならないようでした。

LILIUMという舞台全体にそういう性格がありますが、特に、
永遠の孤独を生きる存在を演じる「この一瞬にしかいない工藤遥」、
という構図が胸に迫るものがありましたね。

ヲタには既に大いに見透かされているところですが、
工藤は大口を叩く割にはガラスのハートで、ヘタレ。
今まではステージでも自信がないのか、
思い切りの悪さが見受けられました。
LILIUMで自信をつけてくれたらいいのだけど。

秋ツアーで、一回り成長したくどぅに会えるでしょうか。
posted by koke.N at 17:37 | Comment(0) | モーニング娘。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする